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近代五輪初の延期 東京五輪は21年7月23日、パラは8月24日開幕

真価問われる、開催理念「スポーツの力」

増島みどり スポーツライター

新たな出発、とはいかない、4年の体内時計で生きるアスリートたちの苦悩

 延期決定後、コロナウイルスの一日も早い収束を願い、「前向きに頑張る」「素晴らし五輪を開催するために一緒に戦いましょう」と、定型文のような選手コメントは各競技団体、所属企業から出されている。それぞれ競技性も立場も異なるが、何度か五輪に挑戦し4年に一度という独自の「体内時計」で生きる姿、その重みを改めて教えられるように感じている。JOC(日本オリンピック委員会)山下泰裕会長(62)は、バッハ・安倍会談に同席していなかった。IOCと五輪開催の契約を結んだ当事者として、連携を積極的に行い、初の延期に向き合う選手たちを選考面でも、競技面でも最大限支援して欲しい。

 延期決定直後、女子では柔道の谷亮子に並ぶ、夏季五輪5大会連続出場を狙うウエイトリフティングの三宅宏実(いちご株式会社)の顔を思い浮かべた。

 4年前のリオ五輪は、歯磨きもできないほどの腰痛に苦しみながら、奇跡ともいえる銅メダルを獲得。ロンドンの銀に続く2大会連続メダルの獲得で、日本女子アスリートのレジェンドとなったが、三宅はそれでも引退をしなかった。なぜあの痛みのなかでメダルを取れたのか、理論を究めたいと休養後に再起し、

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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