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美味しいから勧めたい!発酵食をめぐる旅―その2

人生100年時代の旅の愉しみ【3】鰹節のうま味凝縮 西伊豆で守られた巧の技

沓掛博光 旅行ジャーナリスト

かつてのカツオ漁の里、田子に残る鰹節工場

 ここから岬を2つ越えると田子(たご)の集落に入る。かつてのカツオ漁の本場で、平成15(2003)年に発行された「田子漁業史」によれば、最盛期の昭和45(1970)年には所属する50トン以上の漁船39隻中、カツオ漁船が31隻を占めたと伝えている。カツオ漁に特化した漁港であったことがうかがえる。それだけ近海では盛んにカツオが獲れたのである。

 現在は5トン以下の小型船が24隻ほど。沿岸でイカやイセエビ漁などが続けられ、カツオ船の姿はない。

 しかし、うれしいことに鰹節作りの伝統は脈々と受け継がれ、現在も鰹節製造工場が4軒ある。

 田子漁港から浜伝いに行くと、夕日の美しさで知られる大田子の海岸に出る。平成17年に「夕陽日本一宣言」を発したところで、点在する奇岩がシルエットになって浮かびあがり、一幅の絵のような景色が眺められる。

 その大田子の浜から緩やかにカーブする道を歩いて10分ほど上って行くと、

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筆者

沓掛博光

沓掛博光(くつかけ・ひろみつ) 旅行ジャーナリスト

1946年 東京生まれ。早稲田大学卒。旅行読売出版社で月刊誌「旅行読売」の企画・取材・執筆にたずさわり、国内外を巡る。1981年 には、「魅力のコートダジュール」で、フランス政府観光局よりフランス・ルポルタージュ賞受賞。情報版編集長、取締役編集部長兼月刊「旅行読売」編集長などを歴任し、2006年に退任。07年3月まで旅行読売出版社編集顧問。1996年より2016年2月までTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」旅キャスター。16年4月よりTBSラジオ「コンシェルジュ沓掛博光の旅しま専科」パーソナリィティ―に就任。19年2月より東京FM「ブルーオーシャン」で「しなの旅」旅キャスター。著書に「観光福祉論」(ミネルヴァ書房)など

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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