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美味しいから勧めたい!発酵食をめぐる旅ーその3

人生100年時代の旅の愉しみ【4】木曽に伝わる漬物の至宝「すんき」

沓掛博光 旅行ジャーナリスト

塩を一切使わない漬物、すんき

 この木曽町のふる里の味と言えば、「すんき」である。初めて聞く方も多いだろうが、一帯で採れる赤カブと呼ばれる、文字通り実の赤いカブの主に葉と茎を漬け込んで、野菜の少ない冬から春先にかけて食べる保存食である。

 すんきの特徴は、一切塩を使わず、活きた乳酸菌の発酵で漬けるところである。美味しくて体にいいと、最近では若い女性の間でも人気がある。

拡大木曽地方ではこの赤カブを毎年11月中旬に収穫し、すんき漬けにする
拡大木曽地方に伝わる保存食のすんき

 作り方はいたってシンプル。11月下旬、冬が近づき霜が降りた頃に赤カブを収穫し、この葉と茎とカブのつけ根をよく水洗いして刻み、60度から70度の湯で湯通ししてから、発泡スチロールなどの容器に葉、茎、つけ根と、発酵の種となる前年のすんきを交互に重ねて漬けていく。

 この時、肝心なのは、「すんきの温度を下げずに素早く漬けることだ」とベテランの主婦。詰め終えたら、

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筆者

沓掛博光

沓掛博光(くつかけ・ひろみつ) 旅行ジャーナリスト

1946年 東京生まれ。早稲田大学卒。旅行読売出版社で月刊誌「旅行読売」の企画・取材・執筆にたずさわり、国内外を巡る。1981年 には、「魅力のコートダジュール」で、フランス政府観光局よりフランス・ルポルタージュ賞受賞。情報版編集長、取締役編集部長兼月刊「旅行読売」編集長などを歴任し、2006年に退任。07年3月まで旅行読売出版社編集顧問。1996年より2016年2月までTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」旅キャスター。16年4月よりTBSラジオ「コンシェルジュ沓掛博光の旅しま専科」パーソナリィティ―に就任。19年2月より東京FM「ブルーオーシャン」で「しなの旅」旅キャスター。著書に「観光福祉論」(ミネルヴァ書房)など

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