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オリンピックはコロナ後の世界を先取りし祝福する

延期のゴタゴタから見えるIOCの目論見

山本敦久 成城大学社会イノベーション学部教授

信用を失うIOC

 2020年3月半ば、感染拡大に歯止めがかからず、欧州とアメリカが医療崩壊を起こしはじめる。日を追うごとに被害の深刻度が増していくなか、世界中で五輪の中止や延期を求める声があがった。ボイコフも「東京五輪を中止せよ」と訴え、「東京五輪で、巨大かつ危険なウイルス培養皿が生まれるだろう。世界の公衆衛生のために中止すべきだ」と

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筆者

山本敦久

山本敦久(やまもと・あつひさ) 成城大学社会イノベーション学部教授

1973年長野市生まれ。専攻はスポーツ社会学。著書に『ポスト・スポーツの時代』(岩波書店)、『やっぱりいらない東京オリンピック』(共著、岩波書店)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(共著、ナカニシヤ出版)など。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです