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東京のパチンコ客がコロナ禍で地方遠征の噂は本当か

感染者が増える中、あえて出歩く人たち

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 緊急事態宣言がされた後、初の週末が終わった。都心の繁華街が閑散とした様子が報じられ、外出自粛モードが印象づけられる。しかし、一方で、自由に出歩く人たちの存在も注目されている。

 東京、埼玉、千葉、神奈川は緊急事態宣言で大手パチンコ店が臨時休業したため、この地域のパチンコファンが他の地域に遠征をした。茨城では東京のナンバーの車が目立つという様子がテレビで報道され、ネットでも話題になった。

ギャンブル好きだから平気で出歩くという説の真偽

拡大緊急事態宣言から一夜明け、臨時休業したパチンコ店=2020年4月8日、東京都港区

 都市閉鎖はされていないが、実際には多くの人たちが異動を自粛している。東京に単身赴任している会社員はいう。

 「毎週末、地方にある家に帰っていましたが、しばらくは帰れません。妻からも『東京で働いているあなたが戻るとご近所から批判的な目でみられるから止めてね』といわれました」

 また、企業も出張を自粛するところも出てきている。感染防止に意識が高い人たちがいる一方で、そうではない人たちもいるようだ。実際のどうなのか。いつもなら足を使って取材するが、そうもいかないので、電話やメールで地方在住者に話を聞いてみた。

 静岡市内の自営業者(40代)は言う。

 「東京のナンバーの自動車が近所のパチンコ店の駐車場に目立っていました。外出自粛でやることもない人たちが来ているのだろうと、近所のママたちとLINEで話しています」

 また、静岡県東部地区でも「いつになく県外ナンバーの車が増えている」という情報も得た。これらは実際に目撃した人たちの証言だ。地方都市で、いつも見ない車は目立つ上に、東京や神奈川のナンバーだと目を引くわけだ。

 この現象に対して、「パチンコなどのギャンブル好きの人たちは、それらができるところならどこまでも出かけるから、休業するなら全国一斉にしてくれないと意味がない」という批判も起きている。ここには、ギャンブル好きだから、緊急事態でも出歩くという先入観もあるように思う。

 しかしだ。他県に遠征まではしないにせよ、実は東京の人たちの一部は、ギャンブル目当てではなくても、出歩いていたのだ。

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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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