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[40]ネットカフェ休業により路頭に迷う人々

東京都に「支援を届ける意思」はあるのか?

稲葉剛 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授

ネットカフェにも休業要請、半月で100件を超える緊急相談メール

 東京都では4月8日に緊急事態宣言が発令され、11日にはネットカフェにも休業の要請が行われた。

 都内のネットカフェ等に寝泊まりをする住居喪失者は約4000人(2017年、東京都調査)と推計されているが、この人たちの多くが居場所を奪われる事態が生じたのである。

 4月7日の夜に私たちが開設した緊急のメールフォームに寄せられた相談は、この半月で100件を超えた。

 ネットカフェに寝泊まりをしている人の中には、日払い、週払い等の不安定な仕事に従事しているワーキングプアが多いが、建築土木の現場や飲食店などの仕事はコロナの影響で3月頃から激減しており、緊急事態宣言が出る前から収入減少に苦しんでいる人が多い。

 そこに追い打ちをかけるような形で、彼ら彼女らの仮の宿であるネットカフェが閉まってしまったのである。

 メール相談という形態をとったのは、電話代が払えず、携帯電話が止まっている人が多いだろう、と考えたからである。予想通り、相談者の多くは電話が使えない状態にあり、フリーWi-Fiのあるファストフード店などに行き、メールでSOSを発信してきていた。所持金が数百円、数十円しかなく、すでに路上生活になっているという人も少なくない。

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筆者

稲葉剛

稲葉剛(いなば・つよし) 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授

一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事。認定NPO法人ビッグイシュー基金共同代表、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人。生活保護問題対策全国会議幹事。 1969年広島県生まれ。1994年より路上生活者の支援活動に関わる。2001年、自立生活サポートセンター・もやいを設立。幅広い生活困窮者への相談・支援活動を展開し、2014年まで理事長を務める。2014年、つくろい東京ファンドを設立し、空き家を活用した低所得者への住宅支援事業に取り組む。著書に『貧困パンデミック』(明石書店)、『閉ざされた扉をこじ開ける』(朝日新書)、『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)等。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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