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緊急事態宣言解除後に、アスリートにも求められる変化

増島みどり スポーツライター

3密、大クラスターへの懸念解決が絶対条件

 2008年オープンのNTC、01年開設のJISSとも日本スポーツ振興センター(文科省所轄)の管轄下にあり、練習施設と併設される宿泊棟には最大で448人まで滞在できる。低酸素室や国際大会仕様の用具、テニスコートならサーフェス(コートの仕様)が揃えられ、トップ選手のハイパフォーマンスを支えるほか、高度な医療、リハビリ、分析に合わせて衣食住も整う。卓球やフェンシング、バドミントンなど専用施設の利用度は他競技に比較しても高く、新体操「フェアリージャパンPOLA」の選手は、JISSで通年合宿を行ってコンビネーションを徹底的に強化してきた。

 東京五輪を目前に、3月は一日の利用者が600人を超えたほど、トップ選手の施設への依存度は高かった。

 瀬戸は「水泳選手は所属クラブ、大学のプールも使えず、まったく泳げていない。不安が大きいとの声があがっている」と、プールの早期再開を訴えた。またバレーの荒木はただ1人チーム球技の代表として、「日本の持ち味である連係ができない」と、戦術の共有が困難な状況を説明。NTC利用が多い卓球・水谷は「卓球はNTCがメインの練習場」と話した。

 東京では緊急事態宣言が続行中で、自粛要請も解かれていない。たとえ緊急事態宣言が解除されても、施設が集中し共同生活を送る場所ゆえに、全面再開へのハードルは、一般施設以上に高いともいえる。地下1階から3階までビルのフロアごとに複数の施設がある屋内競技の「3密」を危惧する声や、

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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