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サービスデザイン推進協議会「中抜き」疑惑から学ぶ/「忘れる」ことの恐ろしさ

血税は意外と簡単に消える

赤井 陽介 朝日新聞社員・米調査報道記者編集者協会(IRE)員

 新型コロナウイルス対策の持続化給付金の事業を請け負った「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」をめぐる疑問の声が止まりません。

 決算公告はなく、電話番号は非公表、事務所は先方の指定した日以外に行くと不在。その法人がC評価という判定をうけながら、A評価の競合(しかも低価格を提示)からわずか1日の考査期間で勝ち取った769億円の公共入札。

 結局は20億円ゲットしてすぐに電通に業務を投げる。野党の追及では「8次下請けまで確認できた」。委託元の経産省は実態をほとんど把握していなかった……というアレです。

再々々々・・・委託のイメージ図拡大サービスデザイン推進協議会の構図を作って見たら余計に混乱した

「どうせ忘れるだろう」を許すな

 原資は血税。まさに国民の血です。

 そんな中で次から次へと疑問が報じられるので、もはやどこをどう突っ込んでよいのか混乱します。ですが、この事例から何を学ぶべきか。そこはハッキリしています。

 それは「忘れてしまわない」ということでしょう。厳密に言えば、血税を使う側から「『どうせ忘れるだろう』と見なされないようにする」ということです。

 とにかく腰を低くする体で、でも質問や取材にはまっすぐ応えず踏ん張っていれば、芸能人の不倫騒動やらなんやらでうやむやになる……そんな雰囲気を感じたことはありませんか。

 正直な話、日々の仕事・育児・介護に追われる中で、「忘れない」は難しいことです。特に血税負担に苦しんでいる人ほど、他のことに気を回す余裕を持つのは大変でしょう。

 でも苦しい人ほど、自分の暮らしを守るために、忘れないようにしてほしいと思います。今は昔と違って、SNSなどで意見を発信することができるようになりました。意見まで言えなくてもフォローやリツイートボタンを押すだけでも、風化を避ける一助になります。

 今回の10万円一律給付への方向転換など、SNSの力は事態を動かせるようになっていると思います。

 では、なぜ「『忘れるだろう』と見なされる」のが恐ろしいことなのか。

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筆者

赤井 陽介

赤井 陽介(あかい ようすけ) 朝日新聞社員・米調査報道記者編集者協会(IRE)員

東京本社社会部や特別報道部で、税金や政治資金の「闇」を取材してきました。政務活動費をめぐる「号泣県議」会見から、実質賄賂のような政治献金、復興予算の流用など、種類や規模は様々でした。ただいずれも、一部が儲かり、その他多数が損をする。右も左もない問題です。フォローが励みになります→https://twitter.com/akai_y

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