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水害に強い東京をつくるために――「ゼロ」から考える未来像

武田徹 評論家

 東京の右半分が水に浸かった光景を2019年夏に多くの人が見た。現実ではなく、映画館のスクリーンの上に映し出された光景だったが――。

 新海誠『天気の子』の終盤で3年降り続く雨によって東京の沿岸部は完全に水没していた。浜松町辺りは山手線の代わりに水上バスで通勤・通学しているようである。そんなアニメが予言していたかのように『天気の子』が公開された7月19日の翌日から各地で豪雨災害が頻出する。そして台風の当たり年にもなった。9月9日に関東に上陸した台風15号では特に千葉県の被害が大きかった。そして10月1日にマーシャル諸島で発生した低気圧は6日に南鳥島近くで台風19号に成長。強い勢力を維持したまま12日19時前に伊豆半島に上陸、関東地方から福島県を縦断した。

アニメーション映画『天気の子』 (C)2019「天気の子」製作委員会拡大アニメーション映画『天気の子』 (C)2019「天気の子」製作委員会

 この台風19号一過のタイミングで江戸川区役所を訪ねた。ちなみに江戸川区では区役所も海抜マイナス1メートル、海面より低い場所に建つ。死者1077名、行方不明者853名を出したカスリーリン台風上陸時の洪水の記録や現在の荒川の水位などが表示されている巨大な電光掲示装置が役所前に用意されている。

 取材に対応した危機管理室防災危機管理課職員との一問一答を再現してみる。

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筆者

武田徹

武田徹(たけだ・とおる) 評論家

評論家。1958年生まれ。国際基督教大大学院比較文化専攻博士課程修了。ジャーナリストとして活動し、東大先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大人文学部教授を経て、17年4月から専修大文学部ジャーナリズム学科教授。専門はメディア社会論、共同体論、産業社会論。著書に『偽満州国論』、『流行人類学クロニクル』(サントリー学芸賞)、『「核」論――鉄腕アトムと原発事故のあいだ』『戦争報道』、『NHK問題』など。

 

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