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これがコロナ対策? 「復興予算流用」の二の舞にせぬために

税金使用には明細書を

赤井 陽介 朝日新聞社員・米調査報道記者編集者協会(IRE)員

東日本大震災の復興予算では拡大九州地方でのタニシ獲りから林道整備、ウミガメ保護まで……様々な「東日本大震災の復興予算」
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策

 この名目の下、巨額の予算が組まれています。しかし、国のホームページを見ても「施策例」は載っているものの具体的なイメージがつきにくいものが色々とあります。

 買い物で例えれば、「色んな食べ物系 5000円」としか書かれていないようなものです。明細がないのです。その是非を知るには「焼きそば400円、サラダ250円、チーズケーキ200円……」位は書いてくれないと、中身を想像しようがありません。

 明細のない請求書の怖さ。東日本大震災であれだけ「復興予算流用だ」と言われた一方で、その教訓を生かせているのか。下記3点の順で考えてみます。

1:コロナウイルス対策予算の明細を追ってみた
2:東日本大震災の復興予算で起きたこと
3:明細を「誰でも・常に・簡単に」見られるように

 特に「3」は、世論が全てですので、この記事を読んでくださった方はフォロー・リツイートしてもらえれば嬉しいです。

 まず財務省に6月23日付で、明細を求め情報公開請求をしてみました。ですが、いまだに「文書が特定できない」との押し問答から進展せず。何十兆円にも及ぶ、膨大な項目がある中、全体像を取材するのはやはり不可能そうです。

 そこでとりあえず、「ホームページにある概要からしてよく分からない事業」にしぼって調べることに。「説明責任を果たす必要がある」ということで、国土交通省の方が、少し詳しい明細資料を提供してくれました。

 そこは素直に感謝するべきですし、このようにちゃんと説明しようとした省庁をやり玉に挙げてよいものか抵抗があります。

 ただ、私は明細を「誰でも・常に・簡単に」見られるようにしておくことの大切さをどうしても訴えたいので、使わせて頂くことにしました。

 国交省と言えば「GoToトラベル」。この事業、スキームや実施時期について批判されています。ただそれでも、コロナウイルス対策との関連自体はまだイメージしやすい部類だと思います。

 ですが、もう一つの事業、「インフラ・物流分野等におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じた抜本的な生産性の向上」(約178億円)はどうでしょう。

新型コロナウイルス感染症対策を契機に、これまでの取組を超えて、BIM/CIMを活用し、公共事業について、設計・施工から維持管理に至る一連のプロセスやストック活用をデジタルで処理可能とするとともに、熟練技能のデジタル化を進めること等により抜本的な生産性向上を図る。また、非接触・リモート型に転換する(国土交通省資料より引用)

 リモートワークを推進することで、コロナウイルスの感染リスクを下げようという趣旨でしょうか。

 しかし、今回入手できた明細(といってもそこまでは細かくない……)を見ると、リモートワークっぽい項目があまり見られませんでした。

 とはいえ、その正当性を私一人で決めてしまうのも良くないし、そもそも全部取材することなどできません(申し訳ありません)。ということで今回は、もう皆さんに見て御判断頂こうという趣旨で、次ページに全て書き出してみました。

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筆者

赤井 陽介

赤井 陽介(あかい ようすけ) 朝日新聞社員・米調査報道記者編集者協会(IRE)員

東京本社社会部や特別報道部で、税金や政治資金の「闇」を取材してきました。政務活動費をめぐる「号泣県議」会見から、実質賄賂のような政治献金、復興予算の流用など、種類や規模は様々でした。ただいずれも、一部が儲かり、その他多数が損をする。右も左もない問題です。フォローが励みになります→https://twitter.com/akai_y

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