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安倍政権の権力を監視できなかったメディア 問われる「権力と報道の距離」

安倍政治に敗北したメディア(下)安倍政治のメディア操作で分断された末に起きたこと

徳山喜雄 ジャーナリスト、立正大学教授(ジャーナリズム論、写真論)

拡大自民党総裁選の立候補会見に臨む菅義偉官房長官=2020年9月2日午後5時1分、国会内、

 安倍晋三首相(自民党総裁)の辞任表明以降、後任の総裁を選ぶ動きが活発化している。連載「安倍政治に敗北したメディア」の最終回は、「ポスト安倍」の政権をも見据え、「権力と報道の距離」の問題について考えたい。

ジャーナリズムは何をしてきたのか?

 安倍政治の巧みなメディア操作によって報道機関が分断されたことについて、「安倍政治に敗北したメディア(上)」「安倍政治に敗北したメディア(中)」で縷々触れてきた。その結果、何が起きたのか? なにより深刻なのは、ジャーナリズムの要諦(ようてい)である権力監視の役割が十分に果たせなくなったことである。いわば、権力に報道が取り込まれていったのである。

 そんななか、長期政権の驕(おご)りとしかいいようがない公文書の改ざんというあり得ないことがおきた。森友・加計学園問題や「桜を見る会」の疑惑についても、国民に納得がいく説明はいまもってされていない。新型コロナウイルス対策は後手に回り、失策つづきである。

 ジャーナリズムは安倍政権下で何をしてきたのか。安倍政治の単なる広報機関だったのか。安倍政治が幕を閉じるにあたり、報道のあり方もまた厳しく問われている。

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筆者

徳山喜雄

徳山喜雄(とくやま・よしお) ジャーナリスト、立正大学教授(ジャーナリズム論、写真論)

1958年大阪生まれ、関西大学法学部卒業。84年朝日新聞入社。写真部次長、アエラ・フォト・ディレクター、ジャーナリスト学校主任研究員などを経て、2016年に退社。新聞社時代は、ベルリンの壁崩壊など一連の東欧革命やソ連邦解体、中国、北朝鮮など共産圏の取材が多かった。著書に『新聞の嘘を見抜く』(平凡社)、『「朝日新聞」問題』『安倍官邸と新聞』(いずれも集英社)、『原爆と写真』(御茶の水書房)、共著に『新聞と戦争』(朝日新聞出版)など。

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