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海外で活躍するバレエダンサーのさきがけ・深川秀夫が逝った

その振付作品継承への課題

菘あつこ フリージャーナリスト

「僕たちは伝道師なんだから」

 長年、舞台監督として作品に関わり、信頼厚く、弟分として「お兄ちゃん」、「ハジメ」と呼び合う仲の森岡肇さんは、作品について「凄くおしゃれで西洋的、音に的確。日本人振付家が作品を創ると、どこか浪花節っぽくなったり、くどかったりするけれど、そういう日本人的なところがない」と話す。「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「ジゼル」「コッペリア」といった古典演目を、日本のバレエ団体の実情に合わせながら演出振付、倒れるまでは、「コッペリア」で、コッペリウス(コッペリア人形を創った博士)役を飄々とした魅力たっぷりに踊ってもいた。

拡大撮影:河辺 利晴、協力:宮下靖子バレエ団
 また、グラズノフの曲を組み合わせた「グラズノフ・スイート」や「ソワレ・ド・バレエ」、ガーシュインの曲での「ガーシュイン・モナムール」など、明確なストーリーはなく、女の子の可愛らしさをコケティッシュに表現したり、それぞれのダンサーの魅力を引き出しながら、アンサンブルの美しさも見せるような演目もそれぞれオリジナリティに溢れて印象に残っている。「グラズノフ・スイート」は、日本で多くの団体が上演しただけでなく、2005年には、シュツットガルト・バレエ学校(ジョン・クランコ・シューレ)卒業公演の演目として採用
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筆者

菘あつこ

菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト

立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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