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ハンセン病元患者たちの絵画展「ふるさと、天草に帰る」

生きた証しを後世に伝える

大矢雅弘 ライター

「生きている限りは絵を描くことしかない」

 金陽会は療養所の看護師が呼びかけて1953年に発足した。多い時は十数人の会員がいたが、今も絵を描き続けているのは天草出身の吉山安彦さん(91)だけになった。吉山さんは17歳から菊池恵楓園で過ごして74年。30代のころは社会復帰をしようと考えて車の免許を取り、就職も試みたが、かなわず、「生きている限りは絵を描くことしかない」と絵画に打ち込んできた。

 吉山さんは金陽会の仲間が独学で学んだ個性的な作品群を保存することに心を砕いてきた。「(入所者が)亡くなった時などに燃やされたら大変だと思った」。よその療養所では、入所者が亡くなると引き取り手がなくて処分される絵が多い

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筆者

大矢雅弘

大矢雅弘(おおや・まさひろ) ライター

朝日新聞社で社会部記者、那覇支局長、編集委員などを経て、論説委員として沖縄問題や水俣病問題、川辺川ダム、原爆などを担当。天草支局長を最後に2020年8月に退職。著書に『地球環境最前線』(共著)、『復帰世20年』(共著、のちに朝日文庫の『沖縄報告』に収録)など。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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