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コロナ禍で初の体操国際競技会 東京五輪に示した収穫と課題

増島みどり スポーツライター

国内「バブル」実証も 課題は連日のPCR検査と偽陽性

 今大会の特徴は、国内では初めて、コロナ禍でのスポーツ大会実施のひとつの方法である「バブル」を採用した点にある。

 プロ野球、サッカー「Jリーグ」が6月から先陣を切り、バスケットボール「Bリーグ」も始まるなど、プロスポーツでは感染対策を行った上でコンスタントに試合が実施されてきた。しかしこれらは、感染者が混じった状態でも、感染を拡大しないよう予防策を前提としたミックス型だ。

 オリンピック競技は、3月に五輪延期が決まって以降、開催国でありながら国際大会などが全て中止され、次のステップへの移行ができない状態に陥っていた。FIG渡辺会長は「どこかが動き出さなければいけない」と、リーダーシップを取り、6月から関係各所、また3カ国との入念な根回しと準備を始めた。

 バブルとは、泡で包み込んでしまうイメージを指し、外部と遮断、陰性者のみで隔離する手法。米プロバスケットボールNBAがディズニーランドを使ってバブルを成功させたのを先例に、テニスの全米オープン、自転車のツールド・フランスなどで実施されてきた。問題となるのは、入国時と、滞在中のPCR検査だ。

 渡辺会長は政府と、①来日前に、自国で隔離したうえでの合宿を2週間ほど実施②その間定期的なPCR検査で陰性を確認③さらにチャーター便を利用して来日、と主に3点を交渉し、

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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