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負けを認めないトランプ氏に、誰が「退場」を告げられるのか

「尊厳も公正さ」も存在しないホワイトハウス

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

「フェイクニュース」はトランプ氏の得意技だった

 ドナルド・トランプ氏はあらゆる面で、歴代の大統領とは全く異質だった。

 彼がホワイトハウス入りをするまで、大手メディアの記事や放送を「フェイクニュース」と呼んだ米国大統領は、かつて一人もいない。

 何度もピューリッツァー賞を受賞してきたニューヨーク・タイムズ、CNNなどは、最も権威ある報道機関として、これまで長年世界中から信頼されてきた媒体だ。もちろん過去に誤報、偏った切り口の報道がまったくなかったという意味ではない。だが少なくともコラムニスト、記者、校閲部門、最終的な判断を下す編集局の知的水準の高さでは、世界の最高峰の一つとされてきた報道機関である。

 だがトランプ大統領は自分に都合の悪い報道は、どれほど裏付けをとった内容であっても、「フェイクニュース」と切り捨ててきた。その一方でトランプ大統領はツイッターやFacebookを通して、荒唐無稽な主張を世間に広め続けてきたのである。



トランプ米大統領がCNNに見立てた「敵」を打ちのめす映像。トランプ氏が2017年7月2日に自身のツイッターに投稿した=本人のツイッターから 

拡大トランプ米大統領がCNNに見立てた「敵」を打ちのめす映像。トランプ氏が2017年7月2日に自身のツイッターに投稿した

 ところが今年の5月、トランプ大統領の「郵便投票は不正の温床である」というつぶやきに、

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筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書『挑戦者たち――男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で、2018年度ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。ほかに『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

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