選手を守る現場は
選手があげた声によって実態把握に乗り出したJOC、日本スポーツ協会など7団体は11月13日、アスリートへの性的嫌がらせを防ぐため共同声明を発表。ポスターを作製し、防止策を具体的に示せるよう歩みを進めた。
山下泰裕JOC会長は「スポーツ界全体で卑劣な行為を撲滅していく。来年は自国開催の東京五輪・パラリンピックが控えている。アスリートが安心して競技に打ち込める場をつくるのが、多くの方々に楽しんでいただくために不可欠」と強い言葉で話し、問題を重く見たスポーツ庁・室伏広治長官も「選手を守ることは、競技施設の充実と同じく重要な環境整備」と第一課題にあげる。
フィギュアスケート、体操では競技会での撮影は禁止されており、注意喚起を促す看板を持った係員が監視に回り、防犯カメラも使う。ゴルフも原則的に一般客の撮影はできない。こうした競技を撮影するカメラマンたちは、ネットで配信する写真にも神経を使っている。新聞、雑誌など紙媒体よりも早く、ネットで写真が配信されるからだ。
「セクハラを想起させるような写真はそもそもアップしない。選手や関係者と信頼関係のためにも撮影、写真選択には注意を払う」(サイトの編集者)と話す。
長年、幼児から女子選手の指導を続け、塚原直也(現在総監督)を含み24人の五輪出場選手を輩出した「朝日生命体操クラブ」(塚原体操センター)では、
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