川内優輝ら男子ペースメーカーで15年ぶり日本新記録狙う
2021年01月19日
1月31日に大阪・ヤンマースタジアム長居発着で行われる予定の大阪国際女子マラソンには、東京オリンピック女子マラソン代表の前田穂南(24=天満屋)、一山麻緒(23=ワコール)が五輪前に揃って出場し、男子の川内優輝(33=あいおいニッセイ同和損害保険)らをペースメーカーに15年ぶりとなる日本記録(2時間19分12秒)の更新を狙う。しかし13日、関西3府県に出された緊急事態宣言とその後の感染状況を判断しながら、異例のコース変更を視野に入れる。
大阪国際女子マラソンは今年40回を迎え、過去には大会記録でもある野口みずき(2003年)の2時間21分18秒をはじめ、21分台を4回、22分台も7回と、国内における超高速レースを連続。日本女子マラソンの黄金時代の一翼を担ってきた伝統のレースだ。緊急事態宣言が発出されるなか、御堂筋を折り返す市街地のコースから、発着地となる長居公園内の2.8キロコースを周回する形で、すでに世界陸連、日本陸連のコース公認は取得済みだという。
無観客は決まったが、1月2、3日の箱根駅伝(総合優勝駒沢大)でも、結果的には約18万人(関東学生陸上連盟発表)が沿道で声援を送るなど「密」を生んだ事態が問題視された。観戦禁止を呼びかけても、公道では限界がある。一方周回ならば、警備の目は届きやすい。
出場予定選手も、2時間50分を切っているエリートランナーのみ99人という人数制限をかけている。人数と同時に課題となるのは時間だ。3時間以上を要するイベントによって社会的に生じる負担を軽くする必要がある。周回ならば、イベントにかかる人数、特に給水をはじめとする準備にかける時間や人員も縮小できる。参加予定ランナーによると、すでに長居公園周回コース案は伝えられている。
世界的な感染拡大が収束しないなか、マラソンのWMM(ワールドマラソンメジャーズ)と呼ばれる、世界6大大会(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)も昨年は苦境に立たされた。東京は3月、エリートランナーのみで実施。この際にはまだ海外からの選手の入国が可能だった。もっとも伝統のあるボストンマラソン(4月)をはじめ、ベルリン、シカゴ(10月)、ニューヨーク(11月)が相次いで中止になったが、ロンドンマラソンは感染拡大と国内の警戒レベルが引き上げられる状況下で実施され
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