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97歳・豊かに老いを生きる

持続可能な地球環境を求めて行脚

大矢雅弘 ライター

自らトラックを運転し全国行脚

 藤本さんは1996年には、当時国内にあった3千カ所近い市町村のすべてに、「生ごみなど未利用有機物の資源化と有効活用の推進を求める要望書」と題した要望書を提出した。全国の自治体に環境問題に本気で取り組んでほしいとの願いからだった。郵送するだけではなく、現場の役所にも足を運ぼうと、最初に訪れたのが足元にある福岡市役所だった。そこで担当窓口の職員から思いもしない対応を受けた。「ばあちゃん、いらんことせんでいい。ごみは燃やせばなくなるからいい」。職員のこの言葉に藤本さんは悔し涙を流し、さらなる奮起を促すきっかけになった。

 藤本さんはその後、北は北海道から南は鹿児島県・奄美大島まで1千カ所近い自治体に自費で足を運び、ごみ減量の必要性を訴えた。役所だけでなく、小学校や中学校で生ごみ処理の実演を交えて伝える「特別授業」を全国各地で実施。環境教育・啓発活動にも熱心に取り組んだ。その数は約400カ所にものぼる。藤本さんは75歳まで4トントラックを自ら運転し、全国を

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筆者

大矢雅弘

大矢雅弘(おおや・まさひろ) ライター

朝日新聞社で社会部記者、那覇支局長、編集委員などを経て、論説委員として沖縄問題や水俣病問題、川辺川ダム、原爆などを担当。天草支局長を最後に2020年8月に退職。著書に『地球環境最前線』(共著)、『復帰世20年』(共著、のちに朝日文庫の『沖縄報告』に収録)など。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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