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トランプの悪夢から急速に覚めた米国――議事堂襲撃事件が人々を正気にした

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

トランプ政権がパンデミック中に行ったこと

 トランプ前大統領は過去1年の間に、パンデミックを軽視して、その火に油を注ぐような言動を繰り返してきた。中でも以下の3つには、政治的ポリシーの違いというよりも本人の人格がよく表れている。

• 国立アレルギー・感染症研究所所長ファウチ博士を「あの間抜け」と公式の場で嘲り、トランプ支持者たちがファウチ博士に殺人予告を送りつける事態となった。
• 感染防止のロックダウンを指示した民主党の州知事たちを激しく非難し、支持者を煽ってミシガン州ホイットマー知事の誘拐未遂事件の土壌を作った。
• ホワイトハウスの権力を乱用して、医療器具もワクチンも、州知事が民主党の州は後回しにすると脅した。

 こうしてざっと書き並べていても、「本当にこんなとんでもないアメリカ大統領が、実在していたのだろうか」と、頬をつねりたい気持ちになる。

FloridaStockshutterstock拡大フロリダにあるトランプ前大統領の別荘「マールアラーゴ」 FloridaStock/Shutterstock.com

 そのトランプ前大統領も、1月20日の朝にフロリダの私邸「マールアラーゴ」に移動した後、公の場には出てきていない。ツイッターから永久追放され、フェイスブックのアカウントも閉ざされて、一時の暴言の嵐がウソのように沈黙を保っている。

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筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書『挑戦者たち――男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で、2018年度ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。ほかに『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

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