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ワクチン接種が進むアメリカ――ニューヨークでは不法滞在者にも

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

接種対象の優先順位は

ューヨーク市で一番最初に新型コロナウイルスのワクチンを接種した女性看護師のサンドラ・リンゼイさん=2020年12月月14日、ニューヨーク州知事室提供拡大ニューヨーク市で最初に新型コロナウイルスのワクチンを接種した女性看護師のサンドラ・リンゼイさん=2020年12月14日、ニューヨーク州知事室提供

 さて病院から連絡はきたものの、実際に筆者が接種対象のグループに含まれるようになるのは、また当分先の話である。

 現在ニューヨークで接種対象になっているのは、以下のグループの人々だ。

 65歳以上の高齢者/医師、歯科医、看護師、介護士、理学療法士、職員などを含む医療関係者/育児所、幼稚園、学校の教師、対面式の講義を行う大学講師など教育関係者/警察、救急車隊員などファーストレスポンダー/飛行機、電車、バスなど公共交通機関の乗務員/(障害者などの)グループホームの職員/条件に当てはまる葬儀店の従業員/刑務所、少年院等の看守/食料品店の店員/ホームレスシェルターの勤務スタッフ/ホームレスシェルターの滞在者

 2月2日からは、これにレストラン従業員、タクシー、リムジン協会に所属する運転手が加えられた。

 そして2月15日からは、既存疾患を抱えた人々が対象に入る。ガン、喘息の患者や心臓、肺、腎臓、肝臓などに疾患のある患者、妊婦、糖尿病、肥満、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)陽性、免疫不全症、臓器移植などで免疫力が低下している人、精神疾患者、ダウンシンドロームの人々などが優先グループに含まれる。

 自分が接種対象のグループに入ったら、オンラインや通話料無料のホットラインなどを通してまず1回目の接種を予約する仕組みだ。だが職種、住む場所やタイミングによっては、なかなか予約が取れないという声も聞く。

ワクチンは無料、不法滞在移民にも

 ワクチンは連邦政府が購入し(財源は税金)、国民に無料で提供されている。もっとも、アメリカ国籍を持っていなくても、条件のグループに当てはまる住民には無料で接種されている。

 接種に際して必要なものは、年齢確認のための免許証など身分証明書、職業を証明する職場のID、あるいは上司からの手紙など。だが日本のマイナンバーに当てはまる社会保障番号や、滞在ビザの有無などの提示は必要とされていない。

 ニューヨーク州のクオモ知事、およびニューヨークのデブラシオ市長は、ワクチン接種者の個人データは

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筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書『挑戦者たち――男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で、2018年度ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。ほかに『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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