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婚姻と姓は無関係、家族の姓はバラバラがデファクト ベルギー

【4】「姓が家族としての秩序を守る」は法律上の空論に

栗田路子 ライター、ジャーナリスト

結婚姓だとぎょっとされるベルギー社会

 ベルギー、特に首都のブリュッセルには、EUの主要機関とNATO本部、それらに関連する国際機関が2000以上もあるとされていることから、外国人比率が驚くほど高い。国籍をまたいだ結婚があまりに多く、日本でいうような「国際結婚」という認識はない。同じアパートには、驚くほどたくさんの「外国人」が住んでいるし、一学級20人の中には10カ国以上の異なる背景を持つ子がいるのは普通で、両親共にベルギー人という子どもはむしろマイノリティだ。

 別の国でその国の法律に従って結婚した場合(例:日本で結婚した日本人)などは、それが正式であることを証明できれば、役所などでは結婚姓を正式な姓として登録することもできる。それでもベルギー国籍の人の場合は、あくまで出生時の姓名のみが正式だ。ベルギー人女性のMaria MAES(マリア・マース)さんが、日本で日本人男性の佐藤太郎さんと結婚して佐藤マリアになっていても、ベルギーではあくまで出生時のMaria MAESだけが正式なわけだ。

 ベルギーでは出生時の姓名がデフォルトと知った欧州人の多くは、出生時の姓名を名乗ることにすぐに慣れてしまう

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筆者

栗田路子

栗田路子(くりた・みちこ) ライター、ジャーナリスト

上智大学卒。米国およびベルギーにてMBA取得。EU(欧州連合)主要機関が集まるベルギー・ブリュッセルをベースに、欧州の政治・社会事情(環境、医療、教育、福祉など)を中心に発信。共同通信47News、ハフィントンポストの他、 環境ビジネスや国際商業などのビジネス・業界誌に執筆。同人メディアSpeakUp Oversea’s主宰。共著に『コロナ対策 各国リーダーの通信簿』(光文社新書)。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです