メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

【2】歴史的現実から遊離した「推論」

歴史研究は思いつきの陳列場ではない

加藤直樹 ノンフィクション作家

歴史研究は思いつきの陳列場ではない

 だが歴史研究は歴史的事実の探求であって思いつきの陳列場ではない。推論は事実との突き合わせによって検証されなくては「仮説」と呼ぶこともできない。果たしてラムザイヤーの主張は、歴史的事実による検証に耐える「仮説」と呼び得るものなのだろうか。

 まずは①の「震災以前、朝鮮人は多くの犯罪や政治テロを行っていた。それを思えば、彼らが震災時にも犯罪やテロを行ったと考えるのが自然である」という主張を検証してみよう。

 ラムザイヤーはまず

・・・ログインして読む
(残り:約7730文字/本文:約9537文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

加藤直樹

加藤直樹(かとう・なおき) ノンフィクション作家

1967年、東京生まれ。出版社勤務を経てフリーランスに。著書に『九月、東京の路上で――1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)、『NOヘイト!――出版の製造者責任を考える』、『さらば、ヘイト本!――嫌韓反中本ブームの裏側』(ともに共著、ころから)、『戦争思想2015』(共著、河出書房新社)、最新刊に『謀叛の児――宮崎滔天の「世界革命」』(河出書房新社)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

加藤直樹の記事

もっと見る