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中田翔とオリンピックと体育会系

日本社会はスポーツ全体を「甘やかして」きたのではないか

赤木智弘 フリーライター

お笑い業界の厳しさとのギャップ

 お笑いタレントの有吉弘行氏は、この事件に対して、「(TKO)木下さん、(雨上がり決死隊)宮迫さんも、すぐ太田プロに来ればよかった。中田翔システムだったら出られる」との旨を発言し、有吉氏が属するお笑い業界の厳しさと、野球界の甘さというギャップを指摘した(2021年8月22日付東スポWeb)。

 宮迫氏は問題発覚以前はバラエティ番組はもちろん、俳優などとしても活躍し、テレビに欠かせない存在だった。そうした立ち位置はお笑い界の4番バッターと言っても過言ではない存在だった。

 しかし問題発覚以降はテレビ出演は厳しく制限され、所属していた吉本興業からは契約を解除され、事務所を移籍するもテレビ出演はまったくできず、YouTubeチャンネルなどの新しいメディアに活路を見いだすこととなった。

 木下氏はコント師としてテレビや舞台で活躍していたが、後輩芸人に対し楽屋でペットボトルを投げつけた問題が報じられたことを皮切りに、次々と過去の後輩芸人へのパワハラ問題が発覚。所属していた松竹芸能を退所せざるを得なくなった。その後やはりテレビではあまり見かけることはなくなってしまった。

 お笑い界に欠かせないと思われていた人たちが、さまざま問題を起こし、芸能界から干されていく。過去には大御所である島田紳助氏すら排除された。それが正しいか正しくないかはともかくとして、少なくともそれがお笑い業界の「けじめ」として機能している。

 その一方で中田選手は今回のような問題を起こしながら、別の球団に移籍して何事もなかったかのように一軍で試合をしている。いくら野球界に欠かせない存在で

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筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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