2021年11月01日
10月21日、立憲民主党の石垣のりこ参議院議員が、自身を騙(かた)ったTwitterの虚偽投稿があったとして投稿者の情報開示を求めた訴訟の判決が東京地裁であった。
裁判官は「何者かによって加工されたものであると認定するのは困難」であると、情報開示請求を棄却した。
2020年の8月に石垣議員はTwitterで、安倍総理大臣(当時)のことを「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」とツイートし、批判が相次いだことから、「疾病やそのリスクを抱え仕事をする人々に対する配慮が足りなかったと反省しお詫びします」と謝罪していた。
問題のツイートは、この謝罪ツイートの後に石垣議員が「すぐに削除したツイート」として「安倍なんてどうでもいい人間だし 大袈裟に言おうが安倍が死んでもなんとも思わん」などと投稿したかのような画像(スクリーンショット、以下スクショ)を貼り付けて公開されたものである。
まず、僕の認識で言うならば、この画像が何者かによって加工されたものであることは、おそらく間違いないと言っていい。
多少なりともネットに詳しい人なら、この石垣議員のものとされたツイートが、一部界隈で知られた文章をコピペして少し弄(いじ)っただけの内容であることは分かるだろう。
なので今回のニュースは、ネットでは「裁判官がダマされた」とネタになってしまったわけだ。だがその一方で、判決にあるように、これを石垣議員がツイートしたものではないと明らかにすることは、非常に困難であるのも確かだ。
もしこれがフォトショップなどで画像を加工したものであれば、わずかとはいえ画像改竄の痕跡が残る。また、石垣議員のTwitterアカウントに不正アクセスをして、このようなツイートを投稿してすぐ消したというのであれば、アクセスログなどから犯行を証明することは可能だ。
しかし実はツイートは、いやインターネット上の文字情報は、画像加工のようなテクニックも不正アクセスのような違法行為もなしに、簡単に書き換えられてしまう場合があるのである。
例えばこの投稿(【1】)。僕は10月26日の午後9時22分に、ヤクルトがセ・リーグでの優勝を決めたことを祝うツイートをした。
しかし、このツイートを簡単に
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