生島淳 (いくしま・じゅん) スポーツ・ジャーナリスト
1967年生まれ。早大卒。国内外、全ジャンルのスポーツを追う。趣味はカーリング。『どんな男になんねん 関西学院大アメリカンフットボール部鳥内流「人の育て方」(共著、ベースボール・マガジン社)、『奇跡のチーム ラグビー日本代表、南アフリカに勝つ』(文春文庫)、『箱根駅伝勝利の名言 監督と選手34人、50の言葉』(講談社+α文庫)など著書多数。
※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです
プロ野球の日本シリーズが始まってからも、「新庄劇場」の方が目立っているんじゃないかと思ってしまう。
日本ハムが、11月4日に札幌市内で新庄剛志新監督の就任記者会見を行うと、北海道だけではなく、テレビのワイドショーが「新庄色」に染まった。
テレビのニュース、情報系の番組では「きょうのBIG BOSS」といったコーナーが始まってしまったほどだ。
新庄が起こす「風」はあらゆるものを吹き飛ばしている。
今季、日本ハムで明るい話題といえば、侍ジャパンにも選ばれたルーキー、伊藤大海の活躍くらいで、チーム成績はシーズンを通して低迷し、さらには中田翔のチームメイトへの暴行問題、シーズン中の巨人への電撃トレードと、ファンはどんよりとしたシーズンを耐えなければならなかった。
そこへやってきたのが新庄だ。就任が発表されると淀んだ空気は一気に吹き飛んだ。これだけの瞬間最大風速を起こせる野球人が、いまどれだけいるだろうか。ちょっと想像がつかない。
ただし、この日本ハムの動きは、現在のプロ野球界の「監督人事」の流れとは、一線を画している。私は、そこに不安を感じている。
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