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「ゴリラゲイ雨」「ファビョる」……ネットスラングへの批判は言葉狩りか

赤木智弘 フリーライター

本来の意味を知らないで使われるネットスラング

HollyHarry/Shutterstock.com拡大Qualit Design/Shutterstock.com

 6月にあるVTuberが「何こいつ超ファビョってんの」などと共演者に発言したことに対し、所属事務所は、本人への厳重注意とコンプライアンス研修を実施したと発表した。

 「ファビョる」は最近ではあまり使われなくなった古いネットスラングで、「韓国人はすぐ激怒する、何にでも怒っている」として侮蔑する言葉である。

 特に日韓の歴史問題の話題が出てきたときに、ネット上で韓国側を揶揄する際に使われることが多かったが、その後韓国とは関係なく、相手を煽ったりバカにする際などにも多用されるようになった。今でもふとした拍子に見かけることも多く、その意味を十分に理解しないままに使われても決して不思議ではない。

 では、知らずに使ってしまった人は批判されるべきだろうか。

 僕は基本的には、その言葉の元の意味を当人に知らせた上で、今後は使わないように注意するべきであると考えている。

 なぜなら、その言葉をカジュアルに使い続ければ、いつまで経っても多くの人たちに使われ続け、その結果、その言葉の本来の意味で嘲笑の対象になっている人が被害を受け続けてしまうからである。

 そうした差別的な出自があったり、後から差別的な意図が含まれるようになった言葉は、フェイドアウトして使われなくなるべきだし、そうした言葉に飛びつく人がひとりでも少なくなればいいと僕は考えている。

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筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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