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重信房子氏の目に外の世界はどう映っているのだろうか

[5月28日~6月6日]重信房子氏の出所、『ドンバス』、日本メディア学会……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

2018年に2022年2月24日を予告していた映画『ドンバス』

5月29日(日) ストレスが極限に達して、朝プールへ行き泳ぐ。このままひたすら泳いでいてもいいなと思うくらい。反撃せよ。そして自分が利他的存在として出来得ることを考えよ。

ドンバスの映画ポスターより拡大映画『ドンバス』のポスターより=撮影・筆者
 カンヌ映画祭で早川千絵監督の『PLAN 75』がカメラドール特別表彰を受けたとのこと。すばらしい。

 前から見たいと思っていて、新田義貴さんからも薦められていたセルゲイ・ロズニッツア監督の『ドンバス』をみる。これが期待に違わずものすごい映画だった。現在進行形のディストピア映画とでもいうか。すでに2018年の段階で2022年2月24日を予告していたロズニッツア。それだけでなく、プーチンの思想を形成する大ユーラシア主義の狂気を描き切っている。この映画の最終シーンのロングの遥か彼方に広がる製鉄所の光景をみて背筋の凍る思いをした。

5月30日(月) あのテルアビブ空港事件から今日でちょうど50年となる。思い立っていつもとは違うプールに出かけた。ゆったりと泳いだ。

 某政党が実施したという参議院選挙での投票行動調査によれば、自民圧勝の勢い、維新が第2党との暫定的な結果が出ているが、実際はどのようになるのかも全くわからない。ただこのような事前調査を定常的に複数回にわたって行える財力をもつ政党は、もはや与党第1党以外にはないというのが実情のようだ。マスメディアには何度も定点観測を行えるだけの財力はもはやない(NHKだけは別だけれど)。

 16時30分から早稲田大学のゼミ。ウクライナ第二の都市ハルキウの現地取材に入ったTBSアキバ記者の現地リポートを見た上でのディスカッション。APやロイターから買う映像ではなく、自前で取材することの重み。取り残された住民たちが防弾チョッキを着ていないのに記者が防弾チョッキを着ていることの意味。ウクライナ軍の同行ということの意味。インタビューに答えていた老人たちがいずれもロシア語を話していたことの意味、などゼミ生たちから鋭い指摘が飛び、思っていたより実り多い議論ができた。

 その後、新宿に出て、かつてのゼミ生(いや彼ら彼女らも他大学からのモグリだったなあ)のK君、H君、Sらが集まって一緒に歓談。H君の同期同僚のウクライナ人女性が途中から参加して、忌憚のない話で盛り上がった。本音を言い合うことはとても大事だ。「命をかけてでもまもるべきものがある」と彼女は何度も強調していた。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『抗うニュースキャスター』(かもがわ出版)、『漂流キャスター日誌』(七つ森書館)、『筑紫哲也『NEWS23』とその時代』(講談社)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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