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W杯イヤーに世界で高まる女子サッカー熱

中国のクラブはなでしこ前監督を招聘 各国の強化策で勢力図に変化も

増島みどり スポーツライター

 昨年12月に男子のW杯カタール大会が終了したばかりだが、今年7月には女子W杯が初めて南半球で、さらに女子W杯では初めて、オーストラリアとニュージーランドの共催で行われる(7月20日開幕)。

 女子W杯が始まったのは1991年の中国大会からで、当時は「FIFA(国際サッカー連盟)世界選手権」の名称で参加も12カ国のみ。その後32年かけて16カ国、24カ国と、女子サッカー人口の増加とともに出場枠も拡大。そして今年、ついに男子W杯と同じ32カ国(男子は2026年大会から48カ国に)にまで出場国が増えた。

 各国がこのように女子の強化に大きくシフトを切ったのは、日本女子代表「なでしこジャパン」が2011年のドイツ大会で優勝したインパクトにあるとされる。欧米に比べ体力的には不利ながら、高い技術と組織力、団結心で優勝を果たした姿は、女子サッカーが盛んではなかった国々に可能性という先鞭をつける結果となった。

 各国がとりわけ女子サッカーを重要視する世界的な潮流を象徴するように、昨年12月中旬、新しい契約が中国から発表された。

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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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