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回転寿司店のイタズラは「必然」、もはや客のモラルには期待できない

赤木智弘 フリーライター

 ここしばらく、回転寿司チェーンでのイタズラ動画が数多く拡散され、大きな問題になっている。

 例を1つ挙げると、「はま寿司」で、高速レーンを走る注文品の寿司に対し、ワサビを乗せるイタズラがあった。動画の拡散を知ったその客がはま寿司に謝罪したが、店側は謝罪を受け入れずに被害届を提出したというから、本気で怒っていることが伝わってくる。

 はま寿司はコロナ禍の時期から感染対策として、回転レーンに寿司を流して客が自由に取る形式から、オーダー品のみを提供するシステムに移行している。店舗によってはいわゆる「高速レーン」のみの店舗もあるそうだ。

 従来の回転レーンと違い、高速ではイタズラがしにくいように思えるが、今回の動画でその余地があることが証明されてしまった。安全性をアピールしたいはま寿司にとっては思わぬ落とし穴があったことになる。

はま寿司の店舗=2022年11月4日、大阪府茨木市拡大イタズラ動画の拡散が相次いだ「はま寿司」

 僕はこのようなイタズラの大量発生は「偶然」ではなく、大きな2つの原因が重なった上での「必然」であると考えている。


筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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