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回転寿司店のイタズラは「必然」、もはや客のモラルには期待できない

赤木智弘 フリーライター

承認欲求と、回転寿司店のコスト減

 まず1つは承認欲求を実現するための動画投稿が当たり前になったことだ。

 イタズラ自体はこれまでもあったのだろうが、ほとんどはその場にいる身内同士での悪ふざけとして行われ、それが表に出ることはなかった。

 しかしスマホの普及により自分や友人の行動を気軽に動画や写真に収められるようになり、それをネット上にアップロードすることで注目を得ることが当たり前になった。

 常識があれば、その場の勢いで悪ふざけなどはしないし、多額の賠償という責任が降りかかりかねないことは理解しているだろう。

 しかし、イタズラをする人は気の置けない友達と食事をする中で、その場のウケを狙おうとして常識外れな行為をしてしまい、撮影した人も「友達に面白画像を送る」程度の意識で、気軽に動画投稿サイトにアップしてしまうのである。

flyingv3拡大flyingv3/Shutterstock.com

 そしてもう1つの原因は、

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筆者

赤木智弘

赤木智弘(あかぎ・ともひろ) フリーライター

1975年生まれ。著書に『若者を見殺しにする国』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』、共著書に『下流中年』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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