メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

夢再び 防衛省が国産戦闘機エンジン研究に着手へ

谷田邦一

谷田邦一 朝日新聞専門記者(防衛問題担当)

 この夏、日本の航空機業界の悲願ともいえる国産の戦闘機開発の夢が、実現に向けて一歩前進しそうだ。米国との共同開発に甘んじた1980年代のFSX(次期支援戦闘機)選定では、自前のエンジン開発能力がなかったことが決定的な敗因となった。その教訓から学ぶこと20年余。防衛省は今の主力機F15の後継選定(FXX)を視野に、いよいよ欧米と並ぶ高性能・高出力の戦闘機用エンジンの研究に乗り出すことになる。

 日本の主力戦闘機は、F86からF15まで一貫して米国製が続いてきた。

 80年代後半、支援戦闘機F1の後継機(FSX、現在のF2)で初めて国産化をめざしたものの、米側からエンジン技術の提供を拒まれあえなく挫折。米国のF16を母体に共同開発へと方針転換した経緯がある。

 防衛省はこの教訓をもとに、90年代初めから戦闘機の自主開発に向けた研究に取り組み始めた。むろん「秘めた目標」(防衛省幹部)が公に説明されることはなく、長く伏せられたままだった。

 戦闘機に必要な技術分野は、大きく分けて(1)高運動・制御システム(2)アビオニクス(航空電子機器)(3)機体構造(4)エンジンの4つ。同省は技術研究本部(技本)を中心に各分野の研究をバランスよく進めてきた。

 90年から2010年までの20年間に投じた経費は、総額で約2110億円にものぼる。

 同省がとりわけ力を入れてきたのがエンジン研究だ。 ・・・ログインして読む
(残り:約1060文字/本文:約1649文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
Journalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


筆者

谷田邦一

谷田邦一(たにだ・くにいち) 朝日新聞専門記者(防衛問題担当)

1959年生まれ。1990年、朝日新聞社入社。社会部、那覇支局、論説委員、編集委員、長崎総局長などを経て2013年4月から社会部専門記者(防衛問題担当)。主要国の防衛政策から最新兵器、軍用技術まで軍事全般に関心がある。防衛大学校と防衛研究所で習得した専門知識が、現実の紛争地でどのくらい役立つのか検証取材するのが夢。

谷田邦一の記事

もっと見る