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K-POPから学ぶ世界戦略

鈴木崇弘

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 朝日新聞の10月31日の読書欄に、「日経エンターテインメント!」日経BPムックの「K-POP★GIRLS」の書評が掲載されていた。そのタイトルは、「国家戦略としてのアイドル」である。

 同雑誌と同書評は、韓国のK-POPの男女グループの活動や日本での活躍やさらなる活躍の可能性について記している。それによれば、韓国出身で日本で活躍するアイドルは、素人っぽさが売りの日本のアイドルとは異なり、韓国ですでに成功した「確立ブランド」を日本に輸出しているという。その典型が、少女時代という女性グループだ。そして、ここで重要なのは、韓国発のアイドルは、日本モデルではなく、独自のモデルによって日本で成功をおさめようとしていることだ。

 しかもさらに重要なことは、K-POPに詳しいライターの西森路代氏によれば、「韓国のアイドルは、台湾を含む中華圏や東南アジアでCDをリリースして、その度にプロモーションに訪れるというのが当たり前です。J-POPは、そこまでの視野を持って活動していません。韓国にとって音楽産業はアジア市場を見据えた成長産業の一環なんです」という。つまり、韓国発のアイドルのターゲットは本国や日本市場だけではないのだ。

 そのような韓国発アイドルがなぜ日本市場にくるかといえば、それにはいくつかの理由がある。

その点については、実は私は、朝日新聞で「人材活用 BoAに学ぶ日本の可能性」(2004年4月3日号の「私の視点」)などのいくつかの小論ですでに書いている。

 韓国は、人口が少なく、購買力も相対的に低いため、音楽市場が日本よりかなり小さい。このため、 ・・・ログインして読む
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筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

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