清谷信一
2011年05月11日
まず前回紹介できなかった防衛省技術研究本部(技本)のUGV(Unmanned Ground Vehicle無人陸上機)について、説明しよう。
技本ではこれを小型化するとしていたが、その後何の発表もされていない。無論、陸自が採用したわけでもない。対してパックボットは2002年から米陸軍に採用され、アフガニスタンの戦場に投入されている。そして戦訓を取り入れて多くの改良がなされており、より使いやすくなっている。つまり少なくとも米軍に10年ほどの遅れを取っていることになる。
何故自衛隊のロボット導入が遅れているのか。それにはいくつかの理由がある。
まず、第一に諸外国の数倍は当たり前という高コストな調達をしているために、無人機やロボットのような「新装備」に導入する予算が回ってこない。また、調達の優先順位をつけられない。任務に必要な装備よりも、身内の組織や天下り先に配慮した装備調達を行っている。日本本土に対する師団規模の上陸作戦がおこなわれるような可能性は殆どない。
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