土井香苗(どい・かなえ) 国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表
国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表。1975年生まれ。東大法学部在学中の1996年に司法試験に合格後、4年生の時、NGOピースボートで、アフリカの最貧国エリトリアへ。同国法務省で1年間、法律作りを手伝うボランティア。98年に大学卒業、2000年に司法研修所終了。著書に「“ようこそ”といえる日本へ」(岩波書店 2005年)など。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
土井香苗
シリアでは、3月半ばから政府に対する抗議デモが始まった。これに対し、治安・諜報機関が全国で、殺害、恣意的な逮捕・拘禁、拷問や虐待で応えており、地元の人権団体によると、4月末時点までに、デモ参加者や通行人など約450名が殺害されている。
悪名高いシリアの秘密警察「ムハバラート」は、抗議デモに支持を表明した弁護士や活動家、ジャーナリストなども拘束している。アサド大統領は1963年以来発令されたままの緊急事態令(治安機関による令状なしの拘束や、外部から隔絶した長期拘禁など、市民の自由を制限してきた)を撤廃する大統領令を発令したものの、その翌日の4月22日(金)には、シリア全土14都市で行われた抗議デモに軍が実弾を発砲するなどし、少なくとも76名が殺害(少なくとも112名以上の可能性もある)される事態となった。
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