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ドービルG8で語られるべき「核」管理の方針

櫻田淳

櫻田淳 東洋学園大学教授

 震災後、二ヵ月の時間が経った。未曾有の震災の様子が海外に伝えられた故に、世界各国が日本に向けた眼差しは、総じて同情的なものであったといえよう。

 しかしながら、菅直人内閣下の日本政府は、震災や福島第一原発事故への対応に関して、この二ヵ月の対応の意味を諸外国に本格的に説明しなければならない。その最初の機会は、五月下旬にフランス・ドービルで開催されるG8(主要国首脳会議)であろう。

 菅直人(内閣総理大臣)は、此度のG8では、何を語ろうとするのか。『毎日新聞』(五月二日配信、電子版)記事によれば、菅は、五月一日の参議院予算委員会総括質疑の席で、「クリーンなエネルギーをより重視する姿勢を打ち出したい」と述べ、G8の場で風力や太陽光などの自然エネルギーを積極的に推進する旨、表明する意向を示している。加えて、菅は、福島原発事故の推移と対応を説明するつもりのようである。確かに、自然エネルギー推進は、菅にとっての持論であろうし、福島第一原発事故以降、その気運は大いに高まっているところである。

 しかしながら、原発事故の説明はともかくとして、自然エネルギーへの積極的な推進という菅の方針は、G8関係各国にとって、「今、耳を傾けなければならない話」であるのか。震災と原発事故を経た日本にG8関係各国が寄せる関心の中身は、大方、原発事故対応の行方であり、震災後の経済復興の展望であろう。

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筆者

櫻田淳

櫻田淳(さくらだ・じゅん) 東洋学園大学教授

1965年宮城県生まれ。北海道大法学部卒、東京大大学院法学政治学研究科修士課程修了。衆議院議員政策担当秘書などを経て現職。専門は国際政治学、安全保障。1996年第1回読売論壇新人賞・最優秀賞受賞。2001年第1回正論新風賞受賞。著書に『国家への意志』(中公叢書)、『「常識」としての保守主義』(新潮新書)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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