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これからの日本のキーワードは「再生力」

鈴木崇弘

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 東日本大震災では、「想定外」という言葉が、注目を浴びた。今回の震災では、想定していた以上の津波や福島原発の問題が起き、甚大な被害が生じたというわけである。そこで今回の震災に対して、より甚大な被害の予想に基づく防波堤づくりや原発づくりの話もでている。だが、今回の震災でもわかったように、人間の想定を超えること(注1)は起こりうるのである。

 また、日本の場合、何らかの想定をし、問題に対応してしまうと、それ以上あるいはそれ以外の問題は「起こらない」ということが想定されてしまうことが多いようである。それらの問題を考慮すること自体が、その想定が否定され、間違っていることになるという、別のロジックが働くようだ。ある意味の「無謬性」の原則によるものだろうか。

 このことの典型事例が、原発事故対応のロボット開発だ。30億円かけて、原発の事故対応のロボットの開発が以前になされていたが、そのようなロボットが活躍する事態は起きえないということ(想定)で、そのロボット開発はそのままになってしまい、今回の震災でも活かされず、結局今回の震災ではロボットを海外から持ってきて、原発に対応するはめになった。

 これらのことからもわかるように、「想定」には限界があり、絶えず「想定外」が起こりうるのである。そこでは、「想定外」が起きても対応できるようにする考え方や方策が考えられないといけないということである。 ・・・ログインして読む
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筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

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