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国会での騒動とその顛末について思う――国会に人材はいるのか

鈴木崇弘

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 今回の国会(永田町)での騒動とその顛末、そして、菅首相の辞任時期についての珍事というか、瑣末事は、国民、特に多くの被災された方々にとって看過に耐えないものであると思う。

 6月5日、筆者は被災された石巻市などの現地を訪れる機会があった。道路の大部分は瓦礫が除かれ、通行可能になっているが、被災地域では、復興どころか、復旧も始まっていない感じだった。一部の被災地を見ただけで多くを語ることができるわけではないが、被災された方々からすれば、永田町の今回の出来事は、まったくの無責任、政府や政治は何もしていない、自分たちは無視された、置き去りにされたという思いをもったのではないか。国民も、一向に回復しない経済、大震災、原発、風評被害等、重大な危機的状態の中で何をしているのかという、政治への不信と失望そして疑念はさらに増したと思う。

 そのような国民の思いが、朝日新聞が5日付朝刊で発表した、辞任表明を受けての世論調査の数字に表れている。「次の首相」として名前を挙げて回答したのが3割にとどまり、名前が挙がった者も、前原誠司4%、小泉進次郎2%、枝野幸男2%、谷垣禎一2%、小沢一郎2%、岡田克也2%、石破茂2%というように、数字が低く、ほぼ横並びで、かつばらけた形での支持しかないとことだ。

拡大厳しい表情の菅直人首相の前を通って内閣不信任決議案の投票に向かう鳩山由紀夫前首相(左)と仙谷由人官房副長官=6月2日
 また、菅政権は、国民からの支持は28%と低く、メディアからも多くの批判と非難を浴びている。 ・・・ログインして読む
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筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

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