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 今のリーダーのどこに不満があるのか。

 十分な議論をせず、思いつきで政策を掲げているように見える。法律にがんじがらめにされ、うまく成果を見せられない。そもそも官僚機構を否定したことで、裏方である霞が関との意思疎通がうまくいかない。

 その結果、政府には、現場からの重要な情報が上がらず、官僚も十分に実力を発揮した対応ができない。そして、緊急課題の大きさや投入すべきマンパワーを理解していない……。

 これら課題の解決には、自民党の協力が不可欠なので、今のお手上げ状態を打開する意味では、民主党のリーダーを変えるべきというのが大方の見方である。

 ただし、新たに民主党側からリーダーを出したからといって、うまくいくとは限らない。問題は、民主党をまとめきるリーダーがいるかどうかである。仮にもう少し菅総理にやらせたとしても、菅総理の言う若い世代への引き継ぎ。これも、どこまでを若いと見なせばよいのか、曖昧な言葉である。

 自民党政権の2006年以降から今日まで、何が繰り返されていたかといえば、時代にフィットするリーダーを見つけることだ。見つかるまで、何度もリーダーを変える。トップを変えることで、あたかも政治にスピード感があるような錯覚を与えていた(1年ほどでリーダーが次々と交代する状態を誰も是とはしないが、背景には、本人の資質以上に、グローバル化により激変する社会環境への迅速な対応が求められていることが指摘できる。相変わらずの縦割り行政、ボトムアップの意思決定で、思うように政策効果が上がらず、マスメディアやネット社会での批判にさらされるため、政権の脆弱性が増す)。

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筆者

林志行

林志行(りん・しこう) 林志行(早稲田大学大学院経営デザイン専攻教授)

【退任】早稲田大学大学院経営デザイン専攻教授。1958年生まれ。筑波大学博士課程満期退了。黎明期の金融工学の理論研究の後、大手シンクタンクの創設に関わり、経営戦略コンサルティングなどで活躍、2003年に独立。(株)国際戦略デザイン研究所代表。東京農工大学大学院教授(経営戦略論、リスクマネジメント論)を経て、2010年より現職。新聞、雑誌、ウェブなどにコラム連載。著書に「マザー工場戦略」(日本能率協会マネジメントセンター、2009年)など。

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