メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS
 タイの総選挙で、タクシン元首相の妹インラック氏が率いる野党タイ貢献党が、与党民主党を下し、勝利した。過去10年に及ぶタクシン派と反タクシン派との対立は、軍のクーデターや、民衆同士による流血の事態を引き起こしてきた。今回の総選挙によって、タイ政治が混迷から脱却できると断言するのはまだ早い。

拡大バンコクで、タイ貢献党本部前に集まった支持者に手を振るインラック氏=7月3日、ロイター
 タイ政治史上初の女性首相となる見込みのインラック氏は、半年前まではまったくの無名。

 タクシン氏が創業した携帯電話や不動参会社の経営に加わっていたが、政治的経歴はまったくない。この44歳の美人が権力の座につくようになったのは、ひとえに兄のタクシン氏との血のつながりがあるからだ。

 この「シンデレラ・レディ」への政治の風は ・・・ログインして読む
(残り:約1858文字/本文:約2164文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

脇阪紀行

脇阪紀行(わきさか・のりゆき) 大阪大学未来共生プログラム特任教授(メディア論、EU、未来共生学)

1954年生まれ。79年に朝日新聞社に入社、松山支局などを経て大阪本社経済部に。90年からバンコクのアジア総局に駐在。米国ワシントンでの研修を経て97年からアジア担当論説委員。2001年からブリュッセル支局長。06年から論説委員(東南アジア、欧州など担当)。2013年8月末に退社、9月から、大阪大学未来共生イノベーター博士課程プログラム特任教授。著書に『大欧州の時代――ブリュッセルからの報告」(岩波新書)、『欧州のエネルギーシフト』(岩波新書)。

脇阪紀行の記事

もっと見る