藤原帰一
2011年07月08日
オサマ・ビン・ラディン殺害を転機として下降を続けた支持率も上昇し、いまでも辛うじて支持が不支持を上回っている。来年の大統領選挙の行方はまだわからないが、対抗する共和党には強い候補がまだ現れておらず、前回は共和党大統領候補の指名に敗れたミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事がやや優位に立っているくらい。エドワード・ケネディ上院議員が現職のカーター大統領に立ち向かった1980年選挙と違って、民主党内にはオバマ大統領に対抗する動きはない。政権交代から2年経っても混乱の続く日本と比べればうらやましいくらいだ。
そして実際、イラクから米軍は撤退し、先日には、この夏からアフガニスタンの兵力を段階的に撤退させる計画を発表している。それではオバマは、アメリカを戦争から平和に引き戻したのだろうか。
違う。
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