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「脱原発選挙」に「説得性」はあるのか

櫻田淳

櫻田淳 東洋学園大学教授

 菅直人(内閣総理大臣)が「四面楚歌」の状態になっている。様々なメディアが伝えるようになっているのは、菅が政権維持のための起死回生の策として「脱原発」を大義にした衆議院解散・総選挙の断行を考慮しているという観測である。筆者は、こうした観測に、どれほどの根拠があるのかを判断する材料を持たない。

 確かに、福島第一原発事故は、ドイツ、イタリア、スイスといった国々で「脱原発」への動きを決定的に促した。こうした国際潮流に乗ずることは、菅にとっては、政治上のマイナスを意味しない。実際、菅は、六月二十八日に開催された民主党衆参両院議員総会の席で、「エネルギー政策をどのような方向に持って行くかは次期国政選挙でも最大の争点になる」と述べた。

 また、菅は、七月五日の衆議院予算委員会での質疑で、「脱原発」に向けた具体的な政策対応としての再生可能エネルギー促進法案の扱いに関して、「現在のいろいろな体制が、私の進めようとすることに抵抗することがあっても、それをはねのけて推し進めたい」と語り、法案成立への意欲を示している。

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筆者

櫻田淳

櫻田淳(さくらだ・じゅん) 東洋学園大学教授

1965年宮城県生まれ。北海道大法学部卒、東京大大学院法学政治学研究科修士課程修了。衆議院議員政策担当秘書などを経て現職。専門は国際政治学、安全保障。1996年第1回読売論壇新人賞・最優秀賞受賞。2001年第1回正論新風賞受賞。著書に『国家への意志』(中公叢書)、『「常識」としての保守主義』(新潮新書)など。

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