谷田邦一(たにだ・くにいち) ジャーナリスト、シンクタンク研究員
1959年生まれ。90年、朝日新聞社入社。社会部、那覇支局、論説委員、編集委員、長崎総局長などを経て、2021年5月に退社。現在は未来工学研究所(東京)のシニア研究員(非常勤)。主要国の防衛政策から基地問題、軍用技術まで幅広く外交・防衛問題全般に関心がある。防衛大学校と防衛研究所で習得した専門知識を生かし、安全保障問題の新しいアプローチ方法を模索中。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
谷田邦一
神奈川県の厚木基地で7月8日、日米の哨戒機部隊の幹部や地元の米軍協力者らが集まり、こじんまりしたパーティーが催された。米海軍の航空部隊ができて今年がちょうど100年目にあたり、「coNA」(centennial of Naval Aviation)と呼ばれる一連の祝賀行事として行われた。3月に同基地であった初回の催しについては、今年3月に当サイトでご紹介した(「Tip of Spear(槍の穂先)――米海軍航空部隊創設100年」)。
米側の今回のホストは、厚木を拠点に活動するシェーン・バック第5・第7艦隊哨戒偵察航空群司令官(少将)、日本側は畑中裕生・航空集団司令官(中将相当)。
いずれも名うての「潜水艦狩り部隊」の指揮官としてしられる。バック少将の管轄区域は、肩書きにある通り、アジア・太平洋(第7艦隊)と中東地域(第5艦隊)を股にかけた広大なエリアにおよぶ。
この日のために、米海軍は沖縄・嘉手納基地におく部隊(VP40)から1機、海自は厚木基地に所属する第4航空群から1機のP3Cをそれぞれ差し出し、見学用に駐機場で公開した(写真1、写真2)。機体そのものは30年前後と古いが、搭載するセンサーや情報処理のコンピューターは最新のものを積んでいるそうだ。
米側のクルーに、日米の機体の違いを尋ねてみた。