佐藤優
2011年08月11日
ロシアが現在もっとも関心をもっている日本の政治家は、前原誠司前外相だ。8月6~7日、北方領土へのビザなし交流の枠組みで、前原氏が択捉島を訪問した。この訪問に関し、ロシア国営ラジオ「ロシアの声」(旧モスクワ放送)が日本向け放送で興味深い論評を行った。
ただし、このシグナルはロシア流なので、独自の読み解き技法が必要とされる。それでは、「ロシアの声」日本語版HPに掲載されたタチヤナ・フロニ氏の「前外相のビザなし渡航はロ日の相互理解に通じるか」と題する論評を引用しておく。
<日本の政治家達の間で、南クリル(北方領土)へのビザなし渡航が「人気」だ。
前原誠司前外相もつい先日、この地を訪れた。前原前外相が、ビザなし交換のシステムに基づいてエトロフ島を訪問したのは、すでに二度目で、最初は氏が国土交通相を務めていた時だった。その後、氏はヘリコプターでクリール付近を空から視察した。しかし、これらは、島々に対する氏の実際的な生の関心に完全に応えたものとはならなかったようだ。
とはいえ前原前外相の南クリル訪問の主な動機は、別のところにあるように思われる。
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