高橋和夫
2011年09月03日
シリアの外貨収入で最大の稼ぎ頭は、観光である。雇用でも国内総生産でも、およそ1割を占める重要産業ではあるが、各国政府はシリアへの旅行の中止を勧告しているし、旅行会社はパッケージ・ツアーをキャンセルしている。厳しい状況のようだ。
シリア政府は近年においては観光事業に巨額の投資を行ってインフラを整備し、観光客の誘致に成功していただけに、衝撃も大きいだろう。たとえば2008年には600万だった外国人訪問客が2010年は4割増しの850万にまで激増していた。この観光収入の大半が失われる。
もう一つの外貨収入の柱である石油輸出に関しても将来が危ぶまれる。
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