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普天間問題に関する玄葉光一郎外相の深刻な失言

佐藤優 作家、元外務省主任分析官

 9月5日、玄葉光一郎外相が朝日新聞などとのインタビューに応じた。朝日新聞を含む全国紙は気づいていないが、このインタビューで玄葉外相は、普天間問題に関し、沖縄全体の不信を招きかねない深刻な失言をした。まず、アサヒ・コムに掲載されたこのインタビューに関する記事を全文引用しておく。

<玄葉外相、辺野古移設案推進の意向「沖縄に向き合う」

 玄葉光一郎外相は5日、朝日新聞などのインタビューに応じ、米軍普天間飛行場の移設問題について「日米合意に基づいて進めていく」と述べ、現行の辺野古移設案を推進する考えを表明した。そのうえで「沖縄の負担軽減は大事なので、踏まれても蹴られても誠心誠意、沖縄の皆さんに向き合っていく」と話した。

拡大玄葉光一郎外相

 玄葉氏は同日に藤村修官房長官に対し、普天間問題に対応するため、関係閣僚による協議を早期に開催するよう求めたことも明らかにした。日米関係については「日米が基軸」と強調しつつ、「多極化という状況があり、かつてのように単に西側の一員で日米だけやっていればいいというわけではない」と指摘した。

 東日本大震災からの復興に向けて、「アジア太平洋地域の内需は日本の内需だという考え方をベースにする」と述べ、中国などとの経済的な結びつきを強化し、日本の成長につなげる考えを表明した。

 また、玄葉氏は「日本の成長の機会を最大化させようと考えると、経済連携の話が出てくる。その大前提は攻めの農業への転換だ」と指摘。環太平洋経済連携協定(TPP)の参加については「一番適切なタイミングで適切なことを申し上げる。日本にとって極めて重要な岐路になる」との認識を示した。>(9月5日asahi.com)

 この発言のどこが問題なのだろうか? 

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筆者

佐藤優

佐藤優(さとう・まさる) 作家、元外務省主任分析官

1960年生まれ。作家。元外務省主任分析官。同志社大学神学研究科修士課程修了。外務省では対ロシア外交などを担当。著書に『宗教改革の物語――近代、民族、国家の起源』(KADOKAWA)、『創価学会と平和主義』(朝日新書)、『いま生きる「資本論」』(新潮社)、『佐藤優の10分で読む未来』(新帝国主義編、戦争の予兆編、講談社)など多数。

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