2011年09月22日
<露原子力企業:フクシマの教訓を考慮して原子力エネルギーの発展を続ける
ロシアは「福島第一原子力発電所」の教訓を考慮しながら、原子力エネルギーの発展を続ける。ウィーンで19日に開幕した国際原子力機関(IAEA)の総会で、ロシア原子力企業「ロスアトム」のキリエンコ社長が述べた。
社長は、福島第一原発のような深刻な事故でさえも、原子力エネルギーの今後の発展に疑問を抱かせることはないと指摘した。
キリエンコ社長は、日本の原子力発電所での事故が、原子力安全保障の優先性を照らし出したと述べ、ロシアでは福島第一原発の教訓を考慮し、追加的な安全評価が実施されたと言及した。
キリエンコ社長は、原子力の安全性は常に保証され確認されていなければならないと指摘し、ロシアはそのような作業をIAEAと共に行う用意があると強調した。>(http://japanese.ruvr.ru/2011/09/19/56402446.html)
キリエンコ社長は、福島第一原発事故を人災と認識している。それだから、<福島第一原発のような深刻な事故でさえも、原子力エネルギーの今後の発展に疑問を抱かせることはない>という認識を表明するのである。ロシアの政治エリートは、国際政治が帝国主義的傾向を強めていると考える。帝国主義のゲームのルールは力の均衡だ。それだから、政治と経済を一体化させ、国益を極大化することがロシアの国家戦略になる。この観点からすると、原発はロシアにとって有益な道具なのである。
まず、エジプト、バハレーン、リビア、シリアなど中東情勢の不安定化によって石油価格が上昇している。また、福島第一原発事故により、ドイツ、イタリアなどが脱原発政策を推進する。その結果、液化天然ガス(LNG)の需要が増える。ロシアは石油、天然ガスの産出国だ。国内での原発依存度を強め、石油、天然ガスの輸出を増大させることがロシアの国富増大に貢献する。
また、原発はロシアの重要な
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