佐藤優
2011年09月29日
9月24日、モスクワで行われたロシア与党「統一ロシア」の党大会でメドベージェフ大統領が演説を行い、プーチン首相を2012年3月に行われる大統領候補に推薦すると述べた。この件に関し、同日、ロシア国営ラジオ「ロシアの声」(モスクワ放送)は日本向けに次の報道を行った。
<「自分は政府内の実務作業に」メドヴェージェフ大統領、下院議会選へ
「第12回統一ロシア」党大会で演説を行ったメドヴェージェフ大統領は、プーチン首相に次期大統領選挙へ出馬するよう提案するとともに、自身は政府内で作業を続けると意志を明らかにした。
「候補者リストの筆頭者となり、党の作業に取り組むという提案があり、選挙戦でうまくいった場合、私としては政府内の実務的作業に取り組む心積もりがあることを考慮すると、党大会がプーチン党代表を国の大統領候補に推挙することは正しいと思う。」
メドヴェージェフ大統領がこのように述べると、議員らは立ち上がり、プーチン首相に向かって数分の間拍手を送った。大統領は「この拍手をみれば、ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン氏がいかなる経験と権威を持っているか、語る必要はないだろう」と述べた。
メドヴェージェフ氏は代わりに党の代表の座につき、下院議会選の候補者リストの筆頭を占める。メドヴェージェフ大統領は議会選での党の勝利に自信を表した。メドヴェージェフ大統領は政府内で実務作業にあたり、経済の近代化活動を続行し、近代的な法治国家を創設する覚悟を表した。>(http://japanese.ruvr.ru/2011/09/24/56666668.html)
プーチン首相は、メドベージェフ大統領の提案を受けて、「私にとっては大きな名誉だ。この提案を受けよう」と答えた。これによって、プーチン氏が最有力の次期大統領候補になった。メドベージェフ氏が述べる「政府内の実務作業」とは、首相に就任するという意味である。現状において、プーチン氏以外の候補が次期大統領選挙で当選する可能性は想定できない。今回の「統一ロシア」党大会によって、2012年の大統領選挙後の、プーチン大統領、メドベージェフ首相の「タンデム(双頭馬車)」体制が事実上、決定した。
過去半年、次期大統領候補をめぐりメドベージェフ大統領とプーチン首相の間では、水面下で深刻な権力闘争が展開されていた。端的に言えば、メドベージェフ氏は
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください