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オバマによれば、リンカーンはケインズ主義者!

高橋和夫 放送大学教養学部教授(国際政治)

 9月8日にオバマ大統領がアメリカ議会上下両院の合同会議で行った演説の評判が高い。アメリカ経済の低迷の影響で支持率の低空飛行が続いていた同大統領には、久しぶりの明るい話題だろうか。

 この週にはアメリカでは大きな話題が他に二つあった。一つは共和党の大統領立候補者による討論会であり、他はアメリカ同時多発テロの10周年の追悼記念式典であった。にもかかわらずアメリカのメディアが一番取り上げたのはオバマの議会でのスピーチであった。

 「Pass this job bill この雇用法案を通過させよ」との四つの単語を繰り返すリズム感にあふれる演説であった。テキストで数えるとpass(通過させよ)という単語を15回も使っている。英語のPの音は破裂音で強い。Pの音の多用は、演説に拍子をとるようなリズム感と強さを与えた。もう一つよく使われたフレーズは「right now 今すぐに」であった。二つの短いフレーズの繰り返しが、ラップを聴いているような躍動感を生んだ。オバマのスピーチライターとしては30歳のジョン・ファヴローが知られているが、若い感性の光る演説原稿であった。

 さて演説の内容は、 ・・・ログインして読む
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筆者

高橋和夫

高橋和夫(たかはし・かずお) 放送大学教養学部教授(国際政治)

北九州市出身、放送大学教養学部教授(中東研究、国際政治)。1974年、大阪外国語大学ペルシャ語科卒。1976年、米コロンビア大学大学院国際関係論修士課程修了。クウェート大学客員研究員などを経て現職。著書に『アラブとイスラエル』(講談社)、『現代の国際政治』(放送大学教育振興会)、『アメリカとパレスチナ問題』(角川書店)など多数。ツイッター https://twitter.com/kazuotakahashi ブログhttp://ameblo.jp/t-kazuo 

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