メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

シリアのロシア人花嫁たちの将来は?

高橋和夫

高橋和夫 放送大学教養学部教授(国際政治)

 シリアが混迷を深める中で、同国におけるロシア人花嫁に注目が集まっている。1950年代からロシアは、アラブ諸国に援助を供与してきた。シリアも例外ではなかった。その一環としてロシアはシリアから多くの留学生を受け入れてきた。現大統領のバシャール・アサドの父親のハーフェズ・アサド前大統領も、その一人である。若き日にロシアでミグ戦闘機のパイロットとしての訓練を受けている。

 中東にはロシア留学帰りのエリートが驚くほど多い。失脚したエジプトのムバラク前大統領も、アサドの父親と同じくパイロットとして訓練をロシアで受けている。多くのアラブの若者が、留学先でロシア娘を見初めて花嫁として故国に連れ帰っている。シリアの若者たちも例外ではなかった。

 シリアの男性にとってはロシア女性との結婚は魅力的であった。ロシア女性の美しさばかりでなく、結婚に

・・・ログインして読む
(残り:約667文字/本文:約1032文字)