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 共和党大統領候補のミット・ロムニーが、8月11日、副大統領候補にポール・ライアン下院議員を指名した。この選択が、ユダヤ系市民の投票行動に、どう影響を与えるのか。アメリカのユダヤ系市民の政治行動に詳しい新進の研究者であるピーター・ベーナートは、ライアンを選んだことでロムニーはユダヤ票の取り込みに失敗すると分析している。

 その根拠は二つである。第一にライアンの財政面での緊縮論であり、第二に、文化面での保守主義である。まず経済の面では、ライアンは大幅な予算削減の主張で知られている。下院予算委員会の委員長として、支出削減の大ナタを振り上げており、健康保険と社会保障も、その標的としてきた。

 その政策が、11月の大統領選挙の決選の場所の一つであるフロリダ州の動向に大きな影響を与えるだろう。2000年の超接戦の大統領選挙の結果を決めたのは、この州を共和党が取ったとの裁判所の判断であった。この判断で共和党のジョージ・W・ブッシュ候補が大統領となり、民主党のアル・ゴア候補は敗れた。

 フロリダ州は多くのユダヤ人が引退したあとの場所として知られている。 ・・・ログインして読む
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筆者

高橋和夫

高橋和夫(たかはし・かずお) 放送大学教養学部教授(国際政治)

北九州市出身、放送大学教養学部教授(中東研究、国際政治)。1974年、大阪外国語大学ペルシャ語科卒。1976年、米コロンビア大学大学院国際関係論修士課程修了。クウェート大学客員研究員などを経て現職。著書に『アラブとイスラエル』(講談社)、『現代の国際政治』(放送大学教育振興会)、『アメリカとパレスチナ問題』(角川書店)など多数。ツイッター https://twitter.com/kazuotakahashi ブログhttp://ameblo.jp/t-kazuo 

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